おすすめ度:★★☆☆☆ 仕事に厳しい上司と新入社員の社内BLドラマ
Dee Hup HouseのタイBLドラマ「Step By Step」(2023年)を観ています!YouTubeのおすすめに出てきたので、何気なく再生してみたところ、このドラマ意外と新鮮でおもしろい!新しくデジタルマーケティング部門にやってきた厳しい上司ジェンと新入社員のパットが、仕事を通じて心を通わせていビジネスBLストーリー。顔ぶれがなんともフレッシュでイイ!
ただ伏線が若干退屈で、中盤のテンポの悪さに心が折れそうになります…。第8話からのジェンとパットの展開でまたおもしろくなってきますので、観続けるには忍耐力が必要!
入社1か月目のパットと新マネジャーのジェン
デジタル広告などを扱う Jian Group Public Company に務めるパットはちょうど入社から1か月が経過したところ。チームの女性上司には雑用ばかりやらされて、まったく学ぶ機会もない日々に少しうんざりしていた。クライアントへのプレゼン資料はいつもパットが作らされ、失敗すると責められる。理不尽な大人社会に、ちょっぴりがっかりしていた。
そんな時、パットはチームの上司に頼まれていたコーヒーを買いにいった帰り、会社のエントランスで後ろにいた男性の足元にうっかりコーヒーをこぼしてしまう。実はこの男性はJian Groupの社長の息子。しかも社長の密命とともに、パットのチームに新上司としてやってきた!
新入社員のパット役をベン・ブニャポン・リキタムヌアイポン(Ben Bunyapol Likhitamnuayporn)、デジタルマーケティング部門マネジャーのジェン役をマン・トリサヌ・ソラヌン(Man Trisanu Soranun)が演じています。GMMTVのドラマだとキャストは皆顔馴染みですが、このドラマは初めて見る俳優さんたちばかりで、フレッシュな顔ぶれがとってもイイ!
巡ってきたチャンス!
ある日、クライアントへのプレゼンでチームワークを乱してしまったパット。ミーティングのあと、すぐにジェンのオフィスに呼ばれ、パットはどうすべきだったかを指導される。ダメだしされるのは凹むけど、ジェンみたいに的確に、しかも優しく言ってくれる上司はなかなかいないんですけどね…。
この時、パットは以前話していたカフェでのアプリを使った事前オーダーシステムについて、リサーチをして、プレゼン資料にまとめてほしいとジェンに指示される。そこでチャンスを掴もうと、熱心に取り組むパットだったが…。お仕事ドラマあるあるの展開。
ちょっとおもしろいのが、このドラマはBL以上にビジネスっぽくて、これから就職する大学生や新入社員向けのような内容になっています。ビジネスシーンでよく出てくる用語解説があったり、社会人になれば多かれ少なかれ誰もが経験するような、絵に描いたような失敗が次から次にでてきます!
会社はそんなに甘くない!
やる気満々で与えられた課題に取り組むパット。それでも会社はそんなに甘くないんです!上司のジェンは、プロの目線でプレゼン資料の改善をパットに伝えますが、パットはなかなかその指示と期待に応えきれない。タイムマネジメントもまだまだできているようで、できていないところも。
プレゼン時間に間に合わせるため、ジェンが直接資料に修正を加えたことを不満に思ったパットは、ミーティングの最中に自分のアイデアを勝手にクライアントに伝えてしまう。結果的にクライアントは前向きな評価をしてくれたものの、やはり会社である以上、チームワークを無視できない。
冷静に見れば「若気の至」としかいいようがない状況でも、パットはやっぱりジェンの言葉に納得がいかない。そして、勢いで「退職」してしまおうとする。しかも、酔った勢いで評価シートに上司ジェンの酷評をはじめ…そのまま勢いで送信してしまう…。
上司ジェンの神対応
めちゃくちゃな上司評価をなんとかして取り消したいパットは人事に送信を取り消せないか尋ねるも、「匿名だから大丈夫」と言われてしまい、やはりなかったことにはしてくれない!そんな中、パットがジェンにそのことを尋ねると…「忙しくてまだ見れてないよ」と落ち着いた神対応。めちゃめちゃカッコいいではないか!
もちろん、ジェンはパットが送った匿名の評価内容を読んでいて、「自分はマイクロマネジャーで嫌なやつ、しかもナルシストなのか!?」と、内心では自分の部下への接し方を考え直していた。それでも、「送り直していいですか?」というパットに「人事に相談して」という上司ジェンは非常にスマートで素敵そのもの。「理想の上司」トップ10入り間違いなし!
上司と部下でななければ
ジェンが経営するレストランで開催されたパーティーに呼ばれたパットは、そこでもまた泥酔してしまう…(この子は全然学ばない…)。酔い潰れたパットを見たジェンが、とりあえず車で実家に連れて帰ったはいいのですが、これってどうなんでしょうね…。
パットも酔っ払ったまま「あなたはコーヒーをこぼした人とは別人みたいで、上司と部下でなければ…」みたいなことを言うけれど、個人的な感情は一歩間違うとパワハラやセクハラにもなりかねないし、同僚以上に「上司と部下の社内恋愛」ってもしかしてすごく難しいのかも…!
進む社内BL
話が進むにつれて、徐々にストーリーが単調になり、パットやジェンの元恋人をめぐる伏線が恐ろしく退屈に…。第4話から7話くらいは、気のせいか本当に退屈で、何がおもしろいのかもわからず、脱落しないようにするのが大変です…。
しかし、そこからパットとジェンのBLに大きな展開があるのが第8話。途中のめんどくさいいざこざを割愛すると…ジェンがパットに恋していることに気づき、思いを伝えようとするところあたりから。
個人的な感想ですが、このドラマ、もっともっとパットとジェンの感情の変化にフォーカスして全体のシナリオを書き上げるべきでしたね…。核になるエピソードもぼんやりしてて、2人の関係のヤマがどこにあるのかがわかりづらい…。
さて、話を戻して第9話。ジェンの気持ちを知ったパットは、まさかまさかと戸惑い、動揺する。上司としてのジェンは大好きなのに、恋愛対象として見ていなかったから、まさかの「驚き」がなんとも言えない居心地の悪い複雑な感情に…。あまりにも動揺しすぎて、自分の誕生日を忘れてしまう。
ジェンはジェンで、思い切って好きな気持ちを伝えたのに、パットに拒絶されてしまい、動揺する。こう言う時に、上司と部下だと会社での気まずさが耐えがたいレベルにまで達してしまいますね。ここが社会恋愛の難しいところ。
ATLASが歌う主題歌「Only You」
ATLASが歌うこのドラマのOST「Only You」。穏やかでほのぼのしたドラマの世界観が出ていてとてもいい感じ。このドラマ、BGMを含めて全体的に音楽が派手すぎず、地味すぎず、すごくセンスがいい。OSTが目立つ作品ではないけれど、何度も繰り返し見たくなるミュージックビデオ。
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